【栄冠ナイン】投球戦術のデータから最強の投球戦術が判明!
パワプロシリーズ30周年記念作『パワフルプロ野球2024-2025』
2024年7月18日(木)発売!
eBASEBALLパワフルプロ野球2022の栄冠ナインモードにおいて、ミートの高いCOM打者を対象にそれぞれの投球戦術を選択し、COM側の打率等のデータを集計し最強の投球戦術はどれなのか検証してみました。
COM側の打撃戦術レベルの仕様
まず、どの投球戦術が強いのかを知るためにはCOM側の打撃戦術の仕様を理解しなくてはいけません。
COM側の打撃戦術の戦術レベルと能力の関係は以下の表のようになっています。
パワフルプロ野球2024-2025ではCOMの戦術基礎レベルはプレイヤーと同じになっているようです。
戦術 | 対応能力 | Lv.1 | Lv.2 | Lv.3 | Lv.4 | Lv.5 | Lv.6条件 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
センター返し | ミート | – | ~19 | 20~39 | 40~49 | 50~59 | 60~ アベレージヒッター |
流し打ち | ミート | – | ~29 | 30~49 | 50~59 | 60~74 | 75~ 流し打ち 広角打法 アウトコースヒッター |
引っ張り | パワー | – | ~29 | 30~49 | 50~59 | 60~74 | 75~ プルヒッター インコースヒッター |
転がせ | ミート | – | ~29 | 30~39 | 40~49 | 50~59 | 60~ 60~ 内野安打○ |
走力 | – | ~19 | 20~29 | 30~39 | 40~59 | ||
犠牲フライ | 弾道 | – | 1 | 2 | 2 | 3 | 4 80~ ハイボールヒッター ローボールヒッター |
パワー | – | ~49 | 50~59 | 60~69 | 70~79 | ||
ヒットエンドラン | ミート | – | ~39 | 40~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ 粘り打ち 悪球打ち |
送りバント | ミート | – | ~19 | 20~29 | 30~54 | 55~69 | 70~ バント○ バント職人 |
スクイズ | ミート | – | ~39 | 40~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ バント○ バント職人 |
セーフティバント | ミート | – | ~39 | 40~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ 80~ バント○ バント職人 |
走力 | – | ~49 | 50~59 | 60~69 | 70~79 | ||
盗塁 | ランナーの走力 | – | ~49 | 50~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ 盗塁B以上 |
比較用に↓はプレイヤー側の打撃戦術基礎レベルの仕様です。
戦術 | 対応能力 | Lv.1 | Lv.2 | Lv.3 | Lv.4 | Lv.5 | Lv.6条件 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
センター返し | ミート | ~19 | 20~39 | 40~49 | 50~59 | 60~ | アベレージヒッター |
流し打ち | ミート | ~29 | 30~49 | 50~59 | 60~74 | 75~ | 流し打ち 広角打法 アウトコースヒッター |
引っ張り | パワー | ~29 | 30~49 | 50~59 | 60~74 | 75~ | プルヒッター インコースヒッター |
転がせ | ミート | ~29 | 30~39 | 40~49 | 50~59 | 60~ | 内野安打○ |
走力 | ~19 | 20~29 | 30~39 | 40~59 | 60~ | ||
犠牲フライ | 弾道 | 1 | 2 | 2 | 3 | 4 | ハイボールヒッター ローボールヒッター |
パワー | ~49 | 50~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ | ||
ヒットエンドラン | ミート | ~39 | 40~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ | 粘り打ち 悪球打ち |
送りバント | ミート | ~19 | 20~29 | 30~54 | 55~69 | 70~ | バント○ バント職人 |
スクイズ | ミート | ~39 | 40~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ | バント○ バント職人 |
セーフティバント | ミート | ~39 | 40~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ | バント○ バント職人 |
走力 | ~49 | 50~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ | ||
盗塁 | ランナーの走力 | ~49 | 50~59 | 60~69 | 70~79 | 80~ | 盗塁B以上 |
上の表のようにCOM側の打撃戦術レベルは投球戦術と同じようにプレイヤーより1段階甘くなっています。だだし戦術Lv.6に関してはプレイヤー側の戦術Lv.5+Lv.6の条件を満たさなければいけないようになっているので、そこは平等かもしれません。「おまかせ」の戦術レベルはランダムになっており、毎回変化します。
プレイヤーの戦術レベルは、乱数による上下が激しいですが、COM側は調子が「ふつう」だった場合、「おまかせ」以外は一切変化しない仕様になっています。調子が好調以上の場合は、それぞれの戦術がランダムで+1される場合があり、不調以下の場合は逆に-1される場合があります。注意点は、戦術Lv.6の特殊能力を所持しているが戦術Lv.6の能力が足りてない選手が好調以上だった場合に、戦術Lv.4がLv.5になり「Lv.5+Lv.6の特殊能力」となり戦術Lv.6の条件を満たすことで戦術Lv.6が出現する場合があることです。これはプレイヤー側でも戦術Lv.4しか能力がなくても特殊能力を所持していることで、調子や大応援等の影響で戦術Lv.5になるために戦術Lv.6が出ることと同じようなものです。
COMの戦術の選び方
COMの打撃戦術レベルの仕様が分かったところでどのようにCOMが打撃戦術を選ぶかですが、投球戦術と同じように戦術レベルが高いものを選択します。同レベルのものが複数あった場合は、プレイ画面でより左にある戦術を選択するようになっているようです。つまりCOMの優先順位は、「おまかせ」>「センター返し」>「流し打ち」といった具合になっています。
ですが投球戦術と大きく違う点があり、投球途中で「ヒットエンドラン」や「盗塁」が選択されることがある点です。「おまかせ」が選択された時に「ヒットエンドラン」や「盗塁」の数値が高いと起きる現象なのかもしれません。
これらのCOM側の仕様から、調子が「ふつう」だった場合は一番戦術レベルが高い中で優先順位が高いものか、「おまかせ」が選ばれるということが分かります。
COMが最も多く選択する戦術
打撃戦術では、特殊能力がないと戦術Lv.6以上は不可能なため、対応した特殊能力のないCOM打者は、すべて戦術Lv.5以下であることが分かります。
そして戦術Lv.5の能力を見ていくと最も簡単に戦術Lv.5が達成可能な打撃戦術は、「センター返し」のミートD50~であることが分かります。実際にプレイしていて数字の高いものを選ぼうとすると「センター返し」によく5が出ていると思いませんか?これはCOM側でも同じです。
COMの戦術の選択の仕方に照らし合わせると、ミートD以上で調子が普通以上で戦術Lv.6条件の特殊能力を持たないCOM打者は「センター返し」か「おまかせ」しか選ばないことを意味します。ミートが高いなら「流し打ち」では?と思われる方もいると思いますが、「流し打ち」がLv.5の時「センター返し」もLv.5であり、「センター返し」の方が能力条件が緩いため、実は「流し打ち」や「広角打法」等の特殊能力を所持していて「流し打ち」がLv.6の時か、調子による上下で「流し打ち」の戦術レベルが上回った時しか「流し打ち」が選択されることはありません。
また、「引っ張り」が選択されるには、ミートD未満で「引っ張り」の戦術レベルが上回っている場合か(調子による変動含む)、「引っ張り」戦術Lv.6の条件を満たしている時しか選択されないため、これに該当するCOM打者は意外に少ないです。
そのためCOMは高確率で「センター返し」を選択することになります。つまりCOM打線を攻略するには「センター返し」と「おまかせ」に強い投手戦術に高い数値が出る投手を育成すれば良いわけです。
投球戦術のデータ
最強の投球戦術を調べるために、各投球戦術のLv.5が出せる投手を用意しました。球速155km/h・コントロールA・5球種総変化量10・スタミナは伝令でS100にした投手です。検証する相手チームは、COMの「センター返し」の戦術基礎Lv.5であるミートD50以上が多くいる総合Bのなかなかに強いチームです。それぞれの投球戦術Lv.5を100打席ほど投げてデータを集計しました。
ミートの能力値が低いもの、「流し打ち」等の戦術Lv.6条件の特殊能力をもっている相手は除外しています。投球設定は「変化球中心」、守備設定は「おまかせ」か「ゲッツーシフト」に設定しました。
また弱いと言われている「ストライクをとれ」はLv.6を、さらに同じ投手にキレ◯を覚えさせて「打たせてとれ」Lv.6も調査してみました。
「コースおまかせ」は固有戦術を使用しないとLv.6が出現しないことや、戦術レベルのランダム性が高いため主力の戦術として選択しにくいので調査していません。
実は↑の最強の打撃戦術の記事で投手のスタミナが高いと「センター返し」は打率が悪くなるという予想をしています。今回の検証では投手のスタミナがS100でカンストしていますので、この条件でより良い結果を出す投手戦術はどれなのかという検証となっています。
投手戦術 | 被打率 | 三振率 | 出塁率 | 長打率 | OPS | 一塁打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 三振 | 四球 | 死球 | 犠打 | 犠飛 | 失策出塁 | 打数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
内角中心5 | 0.209 | 0.109 | 0.228 | 0.273 | 0.501 | 18 | 4 | 0 | 1 | 12 | 1 | 2 | 0 | 1 | 3 | 110 |
外角中心5 | 0.163 | 0.144 | 0.179 | 0.192 | 0.372 | 16 | 0 | 0 | 1 | 15 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 104 |
クサイところ5 | 0.131 | 0.140 | 0.145 | 0.196 | 0.342 | 9 | 4 | 0 | 1 | 15 | 2 | 0 | 0 | 1 | 5 | 107 |
緩急重視5 | 0.137 | 0.137 | 0.146 | 0.176 | 0.322 | 10 | 4 | 0 | 0 | 14 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 102 |
低め中心5 | 0.157 | 0.157 | 0.155 | 0.200 | 0.355 | 15 | 2 | 0 | 1 | 18 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 115 |
ストライクをとれ6 | 0.168 | 0.126 | 0.174 | 0.235 | 0.409 | 16 | 2 | 0 | 2 | 15 | 0 | 1 | 0 | 1 | 5 | 119 |
打たせてとれ6 | 0.194 | 0.121 | 0.192 | 0.242 | 0.434 | 20 | 3 | 0 | 1 | 15 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 124 |
結果は上の表のようになりました。
「クサイところ」がとても良い成績を出しましたが、ほぼ同じ結果を「緩急重視」が出しました。次点で「低め中心」「外角中心」が近い数字で良い結果に、「内角中心」が最も悪い結果を出しました。このことから、ミートD50以上の戦術Lv.6条件の特殊能力を持たない打者相手には、「クサイところ」と「緩急重視」が有効ということが分かりました。「センター返し」と「おまかせ」には「クサイところ」と「緩急重視」が有利なのかもしれません。つまり投手はコントロールSを目指すか、球速155km/h以上かつ総変化量9以上かつ「緩急○」or「リリース○」持ちの投手を育成するのが良さそうです。
前にCOMは「流し打ち」を基本的に選択しないと述べましたが、「内角中心」が最も悪い結果を出したことからも、ミートが高くてもやはりCOMは「流し打ち」を選んでいないと考えられます。もしCOMが「流し打ち」を選んでいるのなら、「外角中心」が悪い結果を出しているはずです。
投球戦術総評
「内角中心」Lv.5が最も悪い結果を出しましたが、数値自体は悪いものではありません。さすがに投手能力が高いので当たり前かもしれませんが。
「クサイところ」「打たせてとれ」「緩急重視」「低め中心」は、要求される能力が投球戦術「内角中心」「外角中心」「ストライクをとれ」を厳しくしたものになっているため、上位互換と言える投球戦術です。「外角中心」だけが「クサイところ」「低め中心」と上位互換が2つある感じになっています。実際上位互換の投球戦術は、より良い結果を出していますが、唯一「打たせてとれ」だけは「ストライクをとれ」より悪い結果となりました。戦術Lv.5同士の比較であればまた結果は変わったのかもしれませんが、「ストライクをとれ」はLv.6以上であれば決して弱くはないことを示していると思います。逆に「打たせてとれ」Lv.6は「キレ◯」を覚えている分強いはずなのに、このような結果となってしまったため労力を考えるとイマイチと言えます。
三振率は、最も良いものが「低め中心」次が「外角中心」「クサイところ」とコントロール系の投球戦術が強いようです。三振率は投手の球速が大きく影響していると考えられますが、球速が同じ場合はコントロール系の投球戦術がより三振をとれるようです。
長打率では、球速系の「緩急重視」が最も良い結果を出しましたが、次点では「外角中心」「クサイところ」とコントロール系が続きます。球速系の「内角中心」の長打率が高いことからも、これは球速系である「緩急重視」が長打が出にくい投球戦術であるということを示しているのかもしれません。最強の打撃戦術のデータで「緩急重視」は「転がせ」に弱いと出ているので、長打狙いに強く単打狙いに弱いのかもしれません。
「センター返し」以外の打撃戦術を使ってくるCOM打者への対策
↑の最強の打撃戦術の記事と合わせて「センター返し」以外の打撃戦術を使ってくるCOM打者に有効な投球戦術を考えていきます。基本的には戦術Lv.6以上を選択していく方法で大丈夫です。
引っ張り
「引っ張り」を選択してくると思われるCOM打者はそれほど怖くはありません。ただしこちらの球速が低い場合は少し危険かもしれません。「引っ張り」は打率が低いので警戒するべきことは長打を打たれないことです。そのため長打が打たれやすいと思われる「ストライクをとれ」はやめましょう。
「内角中心」「外角中心」「ストライクをとれ」の基本3戦術の上位互換戦術と思われる「クサイところ」「緩急重視」「打たせてとれ」「低め中心」の中から選ぶのがオススメです。「緩急重視」はここのデータでも打撃戦術の「引っ張り」に対するデータでも最も良い結果を出しているので一番オススメのようです。
流し打ち
ミートが高いだけの「流し打ち」Lv.6ならまだマシですが、パワーも高いと長打の可能性が最も高い打撃戦術となるため注意が必要です。
最強の打撃戦術の記事で、「打たせてとれ」が「流し打ち」に強いデータが出ているので、「クサイところ」や「緩急重視」にLv.6が出なかったら「打たせてとれ」を選択すると良さそうです。
転がせ
「内野安打◯」を所持し、「転がせ」のLv.6条件を満たしている打者は厄介です。「転がせ」は打率が高いためLv.6ともなるとかなり打ちます。
最強の打撃戦術の記事で、「緩急重視」が「転がせ」に弱いデータが出ているため「緩急重視」型の投手は苦戦しそうです。「クサイところ」か「打たせてとれ」の数値が高い方を選ぶくらいしかないかもしれません。
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